2008年3月6日木曜日

信販 キャッシング

自己破産の現場

著者が債権回収の現場に携わってきたということもあり、生の声が今にも聞こえてきそう。気がついたら、債務者…!!?から、やっぱりなった、多重債務者。というような、ヒトまで。幾つかの実例を挙げ、その後が描かれ、それが後味を良くも悪くもさせる。平成不況になり、誰もが関わるかもしれない信販系。まさか自分が多重債務者になるなんて。そんな声は自分にも当て嵌まるかと思うとゾッとする一冊かもしれません。

 大手信販会社で債権回収に携わっていた著者は、おそらく自らの経験をベースにして本書を書いたのだろう。週刊誌タッチの読みやすさで多重債務者からの債権回収の現場を活写しており、一気に読んでしまった。自己破産や多重債務者の問題について感覚的に知りたい人には打ってつけの本である。昨今安易にリテール金融業務を礼賛する風潮があるが、本書を読むとリテール金融には闇の面がつきものであることを改めて痛感し、粛然とさせられる。事実や用語に誤りが散見されるのが惜しまれるが、これによって現場の空気を伝える本書の価値が大きく損なわれるものではない。 著者の職歴を反映して、本書に登場する債務者も無理なショッピングクレジットを組んでしまった人が多い。そして様々なケースを紹介する中で信販会社の営業実態への批判が述べられている。この部分が本書のもう一つの特長だ。信販会社の個品あっせん業務は、高度成長期に耐久消費財を求める庶民のニーズに応える形で発展してきたが、個品あっせん業務が現代社会でどのような役割を果たしているのか、外部からはなかなかその実態が把握しにくい。著者は債権回収に携わっていたのでネガティブな面に眼が行きがちという面はあるかも知れないが、本書は現代における信販会社の存在意義について考えさせる本にもなっている。

「債権回収の現場」で信販会社の債権回収の体験を綴った著者が、今度は最近急増している「自己破産」に焦点を当てています。今回は自己の体験というより、取材による他人からの見聞という要素が強く全体的に伝聞調になっていますが、自己破産の裏で暗躍する存在にもきっちりと言及しています。お金のトラブルに巻き込まれることがいかに怖いかを知るためにも、是非とも読んでおきたい一冊です。

本書は自己破産のポジティブな面を強調した類書とは違い、信販会社で債権回収をしていた著者が実際に見聞した事実を物語る、一種の告発本。破産者、取り立てる側双方の苦悩や、ヤミ金、悪徳弁護士、信販会社の内部事情にも言及し、現場でしか知り得ない生々しい話が記されている。そこには金融業界の裏側を熟知し、金に翻弄される人間を多く見てきた著者の強烈なメッセージが読み取れる。破産しないためにはどうするべきか。仮に破産してもどのように生き抜くべきか。豊富な事例で考えさせる。破産の危機にある人はもとより、単にクレジットカードを使う人、とりわけ社会に出てまもない、若い人におすすめしたい本である。

信販 キャッシング 信販 キャッシング